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所得制限で高校授業料は無償化でなくなった

大きな成果を上げてきた高校授業料の無償化制度に所得制限を設ける法案が、11月13日の衆議院文部科学委員会で採決され、可決となりました。2009年の政権交代で民主党とともに進めてきた無償化制度が大きく後退することを質疑で指摘し、反対しました。

 反対した第1の理由は、所得制限の導入で、いわゆる高校授業料の無償化制度ではなくなり、有償化制度に戻ってしまったことです。「中等・高等教育の無償教育の漸進的導入」を定めた国連人権A規約からも、大きく後退します。

 第2の理由は次の通りです。低所得世帯に就学支援金の上積みを行い、給付型奨学金制度を創設すること自体には賛成です。しかし、その財源ねん出のために、所得制限を設けようとしている点が問題です。ラインとされる世帯年収910万円が、就学支援がいらない裕福な世帯であるという根拠は、まったくありません。子どもを持つ世帯の平均年収が約700万円の現状、共働きで910万円がとんでもなく年収の高い世帯のわけがありません。ましてや、年収910万円以上の世帯は、現行制度を導入する時に行った特定扶養控除の縮小によって、所得制限が行われれば、増税の負担増だけが残ることになってしまいます。

 第3の理由は、所得格差の是正あるいは教育の機会均等のために、所得制限を設け、浮いた財源で就学支援金の上積みをするというのですが、これは、教育の所得格差の是正を、高校生の子どもを持つ世帯の問題にしてしまった点です。これでは、社会が教育を支えるという理念から離れ、教育を、子どもを持つ家族の責任に帰すことになりかねません

 付け加えると、所得制限で浮いた財源約890億円を、就学支援金の上積みに使うことに財務省が難色を示している問題もあります。すでに、私立高校では来年度の入学案内を行っており、低所得世帯には就学支援金が上積みされることをアナウンスしているはずです。もし、年末の予算編成で、所得制限で浮いた890億円を財務省が取り上げてしまったら、就学支援の上積みはなくなります。もしそうなったら、生活は苦しいけど何とか私立高校に通わせたいと考えていた世帯の期待さえ、裏切ることになりかねません。

 下村大臣は教育費の公的支出の現状について、OECD加盟国内でも日本は「後進国」であると答弁されました。にもかかわらず、財務省は教員数や教員給与の削減を主張しております。下村大臣は、私の質問に対する答弁で、財務省の姿勢を厳しく批判し、「戦う文部科学省」になると明言されました。ならば、その姿勢が国民に見えるよう、教育予算の充実に努力してもらいたいと思います。

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