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『笑の大学』と『はだしのゲン』

 劇作家である三谷幸喜さんの手による『笑の大学』という作品があり、映画にもなりました。時代は日米開戦の前年1940年、喜劇など不謹慎として上演中止に追い込もうとする検閲官と、なんとか喜劇として上演にこぎつけようとする喜劇作家の攻防を描いた作品です。「お国のために」というセリフを入れろという検閲官の要求に、「お肉のために」と切り返す喜劇作家。

 憲法21条第2項に「検閲は、これをしてはならない」とあります。今の時代、『笑の大学』のようなことはおこるはずのないことでした。

 ところが、先日、松江市で小中学校の図書室にある『はだしのゲン』が閉架され、その閲覧を制限するというニュースが飛び込んできました。子どものころ、同じ漢字の名前を持つ主人公に親近感を持ちつつ、原爆や戦争の実態に戦慄を覚えた『はだしのゲン』、世界中で共感を生み、ボランティアによって、今なお、次々と各国の言葉に翻訳されている作品、「マンガなんか」という大人からも読むことを勧められた存在、それが閲覧制限・・・絶句しました。その後、「手続き上の不備」から閲覧制限こそ撤回されましたが、今回の制限を「問題ない」とした大臣も出る始末です。

 映画『笑の大学』のオープニング、「上演不許可」という印を次々と台本に押す検閲官の姿が流れますが、「よくもまあ」と笑っていられない時代になりつつあります。同じ過ちを繰り返えさせてはなりません。





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